腹部の臓器の位置と病気!女性や左側と右側の痛みの違いと戻す方法

腹部の内臓の位置と痛みや病気

人間の腹部には私達がよく知っている大切な臓器がたくさんあります。

肺等の呼吸器系、胃や腸等の消化器系、肝臓等の消化腺系、腎臓等の泌尿器系、卵巣や精巣の生殖器系、どれも大切なお腹の中の臓器です。

しかし腹痛や脇腹痛、背中の痛み等、お腹や背中にはズキッや重い痛みが出る事が多い為、何が原因か分からない事もよくあります。

女性の場合は卵巣や子宮もある為、なおさら痛みの原因がわからない事も多いです。

なんとなくお腹が痛い…脇腹や背中が痛い…等痛みの詳しい場所がわからない、おおまかな位置しかわからない為、病院に行く必要があるのかもわからないという事もあります。

今回はお腹の中、腹部の内臓の位置と病気等を図やイラストを用いて説明します。また女性の子宮や卵巣等の臓器や、右側と左側の違い、さらに内臓の位置を戻すのに逆立ちが有効なのか?という話もご紹介します。内臓の位置を大まかに知る事で、病院の受診時の目安にもなりますよ。

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呼吸器系の臓器の位置と病気

左右に、1対で存在するのが肺です。右肺は、「肝臓」が存在する為に左肺より小さい事が多いのが特徴です。

肺はお腹の痛みと無関係に思えるかもしれませんが、肺の病気でも、脇腹に痛みが出現する事があるので注意が必要です。自然気胸等。)

横隔膜

胸郭部分と腹腔部分の境目に、左右に広がる硬くて薄い筋肉様の膜です。肺の動きと同時に上下動して、肺の「呼吸活動」を助ける役割があります。

お腹の痛みと無関係のように感じるかもしれませんが、陸上競技やジョギング、ランニング後に、みぞおち部分や脇腹が痛くなる原因の一つでもあります。

消火器系の臓器の位置と病気

胃や腸の位置と病気や痛み

食道の終点部から、みぞおち部分の左側から右側へと大きく存在するのが胃です。胃は、空腹時は小さいのですが、食べ物や飲み物が入ると、みぞおち部分全体に広がります。

お腹ではありませんが、左のみぞおき付近に痛みがある場合は胃の病気だけでなく、逆流性食道炎等の食道の病気の可能性もあります。

  • 噴門部分(ふんもん):胃の入り口周辺。左のみぞおち&左脇腹に痛みが出る。
  • 大彎部分(たいわん):胃の下の、大きな曲線部分。みぞおち中央に痛みが出る。
  • 幽門部分(ゆうもん):胃の右下周辺。(胃の出口)右のみぞおち&右脇腹に痛みが出る。

十二指腸

胃の出口から、空腸までに位置し、後半部部分は、後方に回り込む形になります。十二指腸には、胆汁とすい液が出て来る「十二指腸乳頭(にゅうとう)」が開口しており、手の指約12本分の長さがある事が由来です。

  • とてもデリケートな臓器で、「潰瘍(かいよう)」を起こしやすい。
  • 主に、右のみぞおち深く&右脇腹にかけて、痛みが出る。

空腸(くうちょう)

十二指腸から続く、短い管状の臓器です。空腸の位置は、十二指腸から後方へと湾曲して横行結腸周辺で、終点部が前面に出ています。大きな意味で、食べ物が、ただ通過する為にある管状の臓器です。

回腸(かいちょう)

盲腸や結腸や大腸や直腸の位置と病気

一般的には、「小腸」と呼ばれている臓器で、全長が約6~9mとなります。主に、消化吸収に特化した臓器です。

全長が長いので、深いシワ状に折りたたまれて、お腹の中に収納されています。この為、異常が起こった個所によって痛みの場所も変わって来るのが特徴です。

盲腸

回腸から上行結腸を結んでいる臓器で、大きな意味で、空腸と同じく、消化物がただ通過する為にある管状の臓器です。

盲腸の位置は右下腹部にあり、一般的に盲腸と言われる病気は、盲腸ではなく「虫垂」が炎症を起こす病気です。

虫垂(ちゅうすい)

盲腸にぶら下がっている尻尾状の臓器で、盲腸の位置と同じく、右下腹部にあります。虫垂が炎症を起こすのが、一般的に言われる「盲腸炎(虫垂炎)」で、病院では虫垂炎と言われます。

上行結腸(じょうこうけっちょう)

盲腸から、胸の方向に、右側を上って行く太い管状の臓器で、一般的には、大きな意味での「大腸」の始まりの臓器と言われます。上行結腸から横行結腸への移行部に、ガスや便が溜まりやすくなります。

横行結腸(おうこうけっちょう)

上行結腸から、右側から左側へと水平に伸びている、太い管状の臓器です。

下行結腸(かこうけっちょう)

横行結腸の終点部の左端から、足の方向へ下りていく太い管状の臓器です。

  • 腸閉塞・腸ねん転・大腸がんの、多発地帯。
  • 大腸がんの出血を、「」の出血と勘違いしやすいので注意が必要。

S字結腸(えすじけっちょう)

下行結腸から直腸までの間の、緩やに、S字カーブをしている管状の臓器です。結腸表面に、特徴的なヒモ状のスジがあり、S字に、緩やかな曲線状をしている事が由来です。

便秘の場合、ガスや便がたまっている場所の事が多く、圧力がかかりやすい為、大腸の病気が多い場所です。

 直腸

肛門部へと繋がっている、管状の臓器で、排便の機能を果たす為に、強い力を持つ筋肉を装備しています。

  • がんや痔の、多発地帯。
  • 大腸及び直腸からの出血を、「痔」からの出血と勘違いしやすいので注意が必要。

消火腺系の臓器の位置と病気

肝臓や胆嚢の位置や病気

肝臓

肝臓の位置は右肺の直ぐ下にあり、ぽってりとした大きな臓器です。体内の強力な「解毒作用の中枢」的な役割を持ちます。

約500種類もの機能を、体内に対して行っており、別名人間のレバー&フォアグラとも呼ばれています。かなり病気が進行しないと、異常を現わさない、痛みがないので「沈黙の臓器」とも呼ばれます。

【肝臓の主な機能】

  • アルコール成分の分解作用
  • 体内代謝や排出作用
  • 胎児の造血機能
  • 体液の恒常性の維持機能
  • 十二指腸へ、胆汁を分泌

胆嚢(たんのう)

肝臓の下に、小さく存在している臓器で、肝臓から分泌された「胆汁」の一時保管庫の役割をします。胆汁の、濃縮加工工場の役割も持っています。

脂肪をとり過ぎると、胆嚢結石ができる場合があり、腹痛等の痛みを伴う事があります。

膵臓(すいぞう)

身体の正中線から左脇腹にかけて伸びている、細長い「くさび状」の臓器です。膵臓の位置は、右頭部分は肝臓の裏に潜り込み、左端部分は脾臓と接しています。膵臓の中には「ランゲルハンス島」という、細胞の集まり(島)があります。

  • 消化酵素を含む、「膵液」を十二指腸に分泌している分泌腺機能がある。
  • インスリン・グルカゴンホルモンも、分泌している。
  • 体内の血糖値管理の、「作戦司令本部」。

脾臓(ひぞう)

膵尾周辺から、腹腔内の一番左側に位置する「握りこぶし大」の臓器です。脾臓の位置は胃の裏側、左の腎臓の前にあります。

  • 体内の免疫機構の、見張り役。
  • リンパ球や赤血球の、生成工場。(第2の骨髄)
  • 血液の、緊急一時用備蓄庫の機能も持つ。

泌尿器系の臓器の位置と病気

腎臓や膀胱の位置と病気

腎臓

腎臓の位置は、肝臓のラインよりもやや下側で腰よりも少し上、背中側に左右に2つ、そら豆状の大きさで存在します。古くなった血液を「ろ過」して、尿を生成する臓器です。

右の腎臓は、肺と同じく、肝臓があるのでやや左側よりも下に位置します。この為、痛みの発生場所が左右で少し差があるので注意が必要です。腎臓の病気は背中や脇腹が痛い事が多いです。

  • 片側:1つだけでも生命維持は可能だが、とても重要な臓器。
  • 何らかの原因で、結石が出来てしまう事がある。腎臓結石
  • 腎臓に急性炎症が起こると、生命に関わる。腎盂腎炎(じんうじんえん)

尿管

腎臓で作られた尿を、膀胱まで運ぶホースの役割の管です。

  • 腎臓結石が、この尿管に落ちて詰まってしまうと、「3大激痛」の一つに襲われる。
  • 尿管内で結石が出来てしまって排出されないと、同じく激痛に襲われる。尿管結石

膀胱(ぼうこう)

左右の腎臓から造られた尿の、一時収納庫の役割を持つ臓器で、下腹部に位置します。失禁を防ぐ為に、強い力の筋肉が出口にあります。

  • 膀胱に炎症症状が起こると、「膀胱炎」を発症する。
  • 膀胱にも、何らかの原因で結石が出来る場合がある。(痛みは、殆ど無痛)

尿道(にょうどう)

膀胱に溜まった尿を、体外に排出するホース状の管です。

  • ごく稀に、尿道内でも結石が出来る場合がある。(激痛に襲われる)
  • 膀胱炎の影響で、炎症症状を起こすと強い痛みが現れる。

女性の生殖器系の臓器の位置と病気

 子宮や卵巣の位置と病気

子宮

分厚い筋肉に守られた、ニワトリの卵大の臓器です(正常時)。子宮の位置は、おへそと太ももの間、下腹部の真ん中付近です。

  • 子宮壁の内外に、筋肉の塊がコブ状に出来る事で痛みが出る。子宮筋腫
  • 毎月の生理時に、子宮内膜を体外に排出しようとして子宮が収縮する。生理痛

卵管

毎月、成熟した卵子が子宮に向かう細いホースの管です。子宮から卵巣を結んでいる為、左右2つあります。

  • 卵管で、精子と受精してしまうと命に関わる。子宮外妊娠

卵巣

子宮の左右2つある3cm前後(親指から第一関節位までの大きさ)の臓器です。卵巣の病気は、右下腹部や左下腹部に痛みが出る事が多いのですが、卵巣のう腫の場合は痛みがでない事もあります。

  • 子宮から逆流して来た子宮内膜が入り込むと、増殖して腫瘍ができる。
  • 何らかの原因で、卵巣内に漿液(しょうえき)が溜まってしまう。卵巣のう腫
  • 卵巣のう腫が大きくなるとねじれて激痛に襲われる場合がある。卵巣茎捻転(らんそうけいねんてん)

男性の生殖器系の臓器の位置と病気

前立腺(ぜんりつせん)

前立腺の位置は、膀胱の直ぐ下にあり、前立腺に炎症症状が起こると、鼠蹊部(そけいぶ:盲腸のライン)~脇腹に痛みを感じる事がああります。主に、排尿障害が多い急性前立腺炎です。

  • 前立腺がんは、鈍痛や違和感として現れる事が多いので注意が必要。
  • 前立腺肥大症では、通常の場合は痛みを感じない。

精巣

精巣は2つあり、精巣は体外に存在します。しかしごく稀に、胎児期に精巣が精巣の袋の中に降りず、鼠蹊部内に留まってしまう場合がある。(=停留精巣)この停留精巣は、ごく稀に、悪性の腫瘍化する事があり痛みが出る場合があります。

また、ごく稀に、何らかの原因でどちらか1つの精巣で、腹部と繋いでいる精索(せいさく)が袋の根元部分でねじれてしまうと、お腹全体にのたうち廻る激痛が走る事もあります。精巣捻転症(せいそうねんてんしょう)

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内臓の位置を戻すには逆立ちが有効?

内臓の位置関係をご紹介しましたが、体が歪み内臓の位置がずれてくると、病気とまではいかないものの、体の不調を感じたり、内臓の機能が低下することがあります。

内蔵の位置が全体的に下がる「胃下垂」が有名ですが、年齢とともに筋力が低下することで内蔵全体が下がってきます。

そこで簡単で有効なのが逆立ちです。壁に向かって逆立ちし、20秒ほどキープ。足は壁につけたままでOK、なるべく頭から足までまっすぐになるように意識すると良いですよ。

しかし逆立ちは普段慣れていないので、少し逆立ちするだけで気持ち悪くなる場合もあります。まずは5秒から、と少しずつ逆立ちをしましょう。

もし逆立ちが苦手な場合は、背中で逆立ちをする「背中逆立ち」でも逆立ちと同様の効果が期待できます。

背中逆立ちとは、仰向けに寝て、足を天井に向かって上げます。その後お尻をあげ、腰のあたりを手で支え、さらに背中を上に上げます。

背中逆立ちは頭と首、肩で体を支えるのですが、腹筋がついていないと、あげた足が顔側に下がってくる事が多いので、できるだけ足を天井に向かって上げるように気をつけましょう。

他にも内蔵の位置を戻すのに有効な方法があります。

  • ヨガ(橋のポーズ)
  • 運動(腹筋等)

ヨガは全体的に筋力をつける事が出来るため、内蔵位置を戻すだけでなく、体調を整える事もできます。特に「橋のポーズ」はお腹やお尻を引き締める効果もあり、毎日取り入れたいですね。

また、お腹周りに筋肉をつけ内蔵を下げない為に、腹筋も効果的です。他にもウォーキング等の運動はお腹に力を入れるだけでインナーマッスルが鍛えられます。

腹部の臓器の位置と病気のまとめ

お腹が痛い、脇腹や背中が痛いと思っても、一体どの内臓が痛むのか分からない事が多いです。

お腹が痛いから下痢や便秘かな?と思っていたら、子宮や卵巣の病気だったという事も女性にはあります。

また背中が痛むけど最近疲れているのかな、腰が痛いから腰痛が悪化したかな、と思っていたら、実は大きな病気の予兆という事は少なくありません。

また放散痛といって、内臓の病気にも関わらず、肩や手等、痛む箇所とは別の部分に痛みが出ることもあります。

体が痛むということは、体からでているシグナルです。特に痛みが数日以上続く場合は、ただの疲れや痛みではありません。

できれば痛みがでて、すぐに病院に行くのが良いのですが、忙しくてなかなかいけない場合や、病気ではない場合もあるので、わざわざ行かなくても…と思う人も多いです。

しかし、体は自分の大切な資産!健康があればこそ、仕事も家事も趣味も何でも出来ます。

特にお腹、背中、脇腹等の痛みは内蔵からのシグナルの場合もある為、痛みが続く場合は必ず病院で診察を受け、CTやMRI等で検査をしてもらいましょう。

女性の場合は、内科や消化器科等で異常がない場合、産婦人科で診察を受けてみましょう。

若い女性で産婦人科に行った事がない場合は抵抗もありますが、最近では女性の産婦人科医も多いので、抵抗がある場合は女性の産婦人科医をインターネット等で探して病院に行くのがおすすめです。

検査して何も問題がなければ、体に異常がないという事で良かった!と思えますし、何かあれば早くに病院に行って良かったと考える事ができますよ。

  • 2つ臓器がある場合、左右で痛む場所が違う事がある
  • 痛みが出にくい臓器がある
  • 女性の内蔵の痛みは子宮や卵巣の可能性も
  • 内臓の位置を戻すには逆立ちが有効
  • 放散痛で別の場所が痛むことも
  • 痛みが続く場合は病院に行く

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